子供に剣道を習わせたいけど、どんな効果があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか?
よく剣道を習うのはいいと聞くことがあるけど具体的に何がいいの?メリットやデメリットは何だろう?と気になるところでしょう。
今回の記事では、そんな方のために剣道をすることのメリットとデメリットについて解説します。
この記事を読むことで、剣道は子供にとってどんな効果があるのか詳しく知ることができます。
剣道のメリット
まず初めに子供が剣道をすることで得られるメリットを7つ紹介します。
子供のうちに身に付けるといい点や将来的に役立つ点を挙げています。
礼節が身に付く
剣道を行うメリットの一つに礼節が身に付く点があげられます。
剣道は単なるスポーツではなく武道の側面も持ち合わせているため、先生から礼儀やマナーについて厳しく指導されます。
練習では、まず始める前に礼をしてからスタートします。練習中も竹刀を交えた相手とはその度に礼を交わし、練習の最後には黙想をした後に礼をして終わります。
そして、周りの人たちに対する思いやりや大きな声でのあいさつなども教わります。
剣道では試合で勝つだけではなく、日常で行うべき礼儀やマナーを身に付けることができるのです。
ちなみに、剣道の試合では、常に会場のトイレのスリッパはきれいに並べてあります。
それは、チームに関係なく気付いた子供たちが率先して並べているためで、みんないつもトイレを気持ちよく使うことができます。
私が剣道で一番すごいなと感心するところです。
このように、剣道を続けていれば次第に礼節が習慣化していくようになります。
集中力の向上
次に、集中力の向上も剣道をすることで得られるメリットの一つです。
剣道の試合は、「隙」の奪い合いをするスポーツです。
攻撃をする際は相手の隙を見逃さないようにし、守る際は逆に油断して隙を作らないようにします。
その時重要になってくるのが集中力です。
攻める時も守る時も、一瞬の隙が勝負の分かれ目となってくるため、小学生なら試合時間の2分間は常に集中力を保つ必要があります。
剣道の試合を重ねていくことで、集中力を養うことができます。
運動能力の向上
剣道の試合では優れた運動能力を身に付けるために欠かせない、いろんな要素が必要となってきます。
相手の動きやフェイントを読む洞察力や判断力、一瞬で技を繰り出す瞬発力、そして相手の技を避けるための反射神経などです。
勝つためにはこれらの能力を高めていく必要があり、練習で鍛え上げていきます。
特に瞬発力は重要で、竹刀を振る腕よりも足腰の方をみっちりと鍛錬していきます。
足腰を強くすることで瞬発力が増し、伸びのある打突が打てるようになるのです。
長く続けることで他のスポーツにも負けない、運動能力が身に付きます。
勝負の厳しさを学べる
剣道の試合は、延長戦を除けば、小学生ならたったの2分間です。
その短い時間内で今まで練習してきたことを全て発揮しなければなりません。
調子が悪くても、緊張で足が動かなくても、負ければそこで大会は終わってしまう厳しい世界です。
また、試合では審判が判定するので、時には納得いかない判定をされることもあるでしょう。
しかし、どのような判定を受けても受け入れて勝っていくしかないのです。
子供のうちに勝負の厳しさを味わうことができるのは、よい経験と言えるでしょう。
責任感が強くなる
剣道では個人戦だけではなく、通常5人で行う団体戦もあります。
先方・次鋒・中堅・副将・大将がそれぞれ戦っていき、トータルで勝ち数の多いチームが勝利です。もし勝ち数が同じ場合は1本でも本数が多い方が勝ちになります。
そのため、一人一人が迷惑を掛けまいと大きな責任を背負うことになり、プレッシャーを感じることになるのです。
みんなチームの勝利を目指して1本でも多くとろうと頑張りますが、もし自分が原因でチームが負けてしまうと、責任を感じて泣いてしまう子供もいて、周りで見ているとかわいそうになってきます。
しかし、そういう経験を積むことで子供たちは責任感の大切さを学んでいくことになります。
友達ができる
友達ができるのも剣道で得られるメリットです。
練習では先生から厳しい指導を受けますが、その分、子供同士の仲間意識が強くなり連帯感が増します。
私の子供が通っている道場では、小学1年生から中学3年生まで幅広い年代の子供たちが通っていますが、みんなとても仲が良いです。
一緒に練習をしたり合宿をしたり試合をしたりするうちに、お互いのことを深く知り仲良くなっていきました。
剣道の時だけでなく、プライベートの時もよく遊んだりしています。
さらに、試合や合同稽古を通じて他の道場の子供たちと交流することもたくさんあります。
学校以外で友達を作れるのは貴重な機会と言えるでしょう。
進学の時に有利になる
今すぐの効果ではありませんが、将来的に高校や大学受験、就職の際に有利になる可能性があります。
剣道では試合とは別に、昇級審査や昇段審査といものがあり級位や段位を取得できます。
通常、小学生のうちは級を順番に取得をしていき、中学生になったら段に挑戦する場合が多いです。
ある程度の段になると内申書に記載されたり、履歴書に書けるようになるので積極的に審査を受ける子もいます。
剣道のデメリット
次に剣道でのデメリットを3つ挙げます。
剣道をする上では、どうしても避けることができないポイントです。
臭いが気になる
剣道で一番気になるのは臭いです。
面や胴などの防具を身に付けて動くので夏場は汗がすごく、防具の中は蒸し風呂状態になってしまいます。
さらに防具は洗うことができないので、基本天日干しです。
そのためかなり臭いがきつく、こればっかりは我慢するしかありません。
しかも、道着も種類によっては洗えない物もあるので、さらにきつい臭いになります。
消臭剤をしても簡単には臭いを抑えることはできません。
剣道をしている人同士なら特に気になりませんが、知らない人にはちょっときつい臭いため、恥ずかしく感じるかもしれません。
怪我の恐れがある
次に気になる点は怪我です。
相手と竹刀で打ち合う以上、大なり小なり怪我はどうしても避けられません。
防具をつけてはいますが、例えば胴や小手の打突が外されるととても痛い思いをします。
とくに小手を外されると素肌に直接当たることもあり、小学生でも高学年になってくると力も強いのでけっこう危険です。
私の子供も、よく腕を赤く腫らして痛がってることがよくありました。
スポーツをしている以上仕方のないことではあり、怪我はある程度覚悟しておく必要があるかもしれません。
道具の手入れが大変
剣道ではいろんな防具があるので、きちんと使えるよう管理が必要です。
例えば、面や胴は長く使っているとヒモが切れることがあります。
もしヒモが傷んでいるのに気づかないと試合中に切れることもあり大変です。
常日頃から気にかけておかなくてはいけません。
そして、さらに、気を付けておきたいのが竹刀です。
竹刀は消耗品でよくささくれたり、割れたりすることがあります。
必ず練習の前後には、使っても大丈夫か確認をしておかないと、割れた竹刀で怪我をすることもあり危険です。
最後に
子供が剣道を始めるなら、事前にそのメリットとデメリットを知っておくことはとても大切ことと言えます。
なぜなら、実際に剣道を始めてみて、こんなはずじゃなかったと後悔することもあるからです。
今回メリットを7つ、デメリットを3つ紹介しましたが、少しでも参考にしてもらえればと思います。
剣道は厳しいスポーツですが、素晴らしいスポーツでもあります。もし剣道を始められるなら、長く続けてもらえることを願っています。