剣道の防具には面、籠手(小手、甲手)、胴、垂れの4つがありますが、初めて子供の防具を準備する時、サイズや選び方が分からず迷うことはありませんか?
「防具を準備するタイミングはいつ?すぐに購入した方がいいの?」
「面、籠手、胴、垂れのサイズはそれぞれどうやって選べばいいの?」
初めてだと分からないことだらけで、なかなか決められませんよね
そこでこの記事では、防具を準備するタイミング、面、胴、籠手、垂れのサイズの決め方、防具一式セットの気になるところを解説し、失敗しない防具選びのコツをお伝えしていきます。
この記事が、お子さんの剣道防具選びのお役に立てたらうれしいです。
いつ準備するの?剣道防具を揃えるタイミング
防具は剣道をする上で必ず必要なものですが、これから剣道を習い始める場合、事前に準備しておくものなのか、それともしばらくたってから準備するものなのか迷いますよね。
結論から言うと、通常は剣道の防具はしばらく買い揃える必要はありません。
理由は、入りたての頃は基礎練習が中心で防具が必要な練習はしないからです。
初心者のうちはまだ剣道の動きが身に付いてない状態のため、足さばきをしたり素振りをしたりして基本動作を体に覚えさせていきます。
この基本動作が身に付いたら、はじめて防具をつけた本格的な練習にも参加できるのです。
防具をつけるのは基本稽古から
では、いつ頃から防具が必要になってくるのでしょうか?
それは、基本稽古に参加するようになってからです。
まず、剣道の稽古には大きく分けると下記の4つがあり、上から順番に行っていきます。
- 準備運動
- 素振り稽古
- 基本稽古
- 実践稽古
基本的には、最初の準備運動の段階から胴と垂れはつけて行いますが、初心者ならつける必要はありません。
ただし、3番目の基本稽古からは面と籠手も含めて防具一式の装着が必ず必要です。なぜなら実際に竹刀を使って相手に打ち込みをするからです。
そのため、初心者を卒業して基本稽古ができる段階が、防具が必要になるひとつの目安になるでしょう。
防具は装着する練習が必要
防具が必要なタイミングは基本稽古の参加ですが、できればそれを見越して早めに購入するのをおすすめします。
なぜなら、防具を装着する練習が必要だからです。
剣道の防具は、慣れないと装着が難しく、特に面はできるようになるまでかなりの時間が掛かります。
胴と垂れは、家で装着して道場に向かえますが、面と籠手は先にお伝えしたとおり基本稽古から身に付けるので、練習の途中で一斉に身に付けます。そのため、素早くつけるスピードが必要です。
もし装着が遅れると、その分練習に参加できませんし、何より他の人に迷惑を掛けてしまいます。
私の子供も、防具のつけ始めの頃は面の装着(面つけ)を徹底的に練習しました。最初の1~2か月は一人でできず練習の時は私がつけてあげてましたが、3か月を過ぎたあたりから何とか一人でつけれるようになりました。それでも他の人の倍以上の時間は掛かっていましたし、ゆるくて練習中によくほどけることがありました。
そのため面つけの練習時間も加味して、防具を準備するタイミングを決めるといいでしょう。
簡単に分かる!子供用剣道防具のサイズの決め方
剣道の防具のサイズを決めるなら、子供にピッタリ合う物を選びたいですよね。
でも、すべての防具を正確に測る必要はありません。
直接体に触れる面や籠手は正確に測った方がいいですが、道着や袴の上から装着する胴と垂れはある程度の目安で大丈夫です。
それでは、それぞれの防具のサイズの決め方について詳しく解説していきます。
面のサイズを決めるポイント
面のサイズについては、できるだけ正確に測ってから選ぶようにしましょう。
なぜなら、面は体の中で一番大切な頭部を守る防具なので、大きくてブカブカだったり、小さくてきちんとかぶれなかったりすると、衝撃をうまく防ぐことができずとても危険だからです。
頭のサイズを測る際は、頭にフィットしやすい柔らかいメジャーを使って、2か所の長さを測ります。
1か所目はあごの先端から耳の前(もみあげの辺り)を通って頭のてっぺんを周り、あごの先端まで戻ってくる長さで、2か所目ははちまきのようにおでこから後頭部を周りおでこに戻ってくる長さです。
その2つの長さを購入するお店に伝えてピッタリ合うサイズの面を選んでもらいます。
また、初心者のうちは、衝撃をやわらげるために面パッドを面の内側上部につけることもありますが、その場合2~3センチ程度サイズが変わってきますので、つけることをお店に伝えましょう。
籠手のサイズを決めるポイント
籠手も面と同様に、正確にサイズを測った方がいいです。
体の成長を考えて大きめの籠手を買われる方もいますが、籠手は防具の中で一番消耗が激しく、成長する前に破れてしまい交換することにもなりかねません。
私の子供の場合、1年生の時に購入した籠手を2年もたずに買い換えました。相手から打突を受けて破れるというより、籠手を着けて竹刀を振り続けるので、その衝撃が蓄積されて表面が破れた感じです。
また、逆に手の動かしやすさから、余分が無いきつめのサイズを好まれる人もいますが、これもおすすめできません。
籠手は少しでも小さいと、指がしっかりと伸びきらず痛める可能性がありますし、竹刀が握りづらくなります。
そのため、子供のうちは特にきちんと採寸した適正サイズの籠手を装着するようにしましょう。
では、籠手のサイズの測り方ですが、面と同様に籠手も2か所の長さを柔らかいメジャーで測ります。
1か所目は手の平の縦の長さで、手首の付け根から中指の先端までの長さを測り、2か所目は手の平の横一周の長さで、親指と人差し指の間の谷よりやや上の辺りから一周した長さです。
それぞれの長さを基に、手に合う大きさの籠手を選びます。
胴のサイズを決めるポイント
胴は面や籠手のように体の正確なサイズを測ることはありません。
オーダーメイドでピッタリの物を作ることもできますが、すぐに体が大きくなる子供のうちは不要でしょう。
一般的に言われるのが、胴をつけて両脇にそれぞれ握りこぶし1個分が入るスペースがあって、なおかつ横から見て背中より胴が少し後ろに出るくらいの大きさです。
私の子供は細身で平均身長より少し高めですが、小学1年生から5年生のはじめまで同じ胴を使っていました。
体型は子供によって違うので、極端でなければあまりサイズは気にしなくてもいいでしょう。
垂れのサイズを決めるポイント
垂れの場合も細かく体のサイズまでは測りません。
柔らかい素材でできていて腰に巻き付けるので、体型に合わせて調整が可能です。少し大きめの垂れでも紐をしっかり結べばずれる心配もないでしょう。
そのため、学年に応じた垂れのサイズを選べば問題はありません。低学年なら、お店によって表記は異なるかもしれませんがSSやSで大丈夫です。
また、小学生の間は買い換えなくても同じ垂れを十分使い続けることができます。
私の子供は、小学校6年間ずっと同じ垂れを使っています。低学年のうちは大きく見えましたが、次第に丁度良くなってきて6年生で若干小さく感じるくらいです。
垂れは他の防具と違って動きやすさにあまり影響がないので、特にサイズを気にする必要はないでしょう。買い換えるとしても小学生なら高学年で1度変えるくらいです。
剣道防具を初めて買い揃えるなら一式セットがおすすめ
次に防具の購入についてですが、初めて一式揃えるならセット品をおすすめします。
なぜなら、バラバラで買うより、割安で揃えることができるからです。
防具は一つ一つが結構値段がしますし、最初はどうしても一式揃える必要があるので、セットで購入して少しでも出費を抑えましょう。
また、セットで一式揃えると、防具が同じ種類になるのもおすすめポイントです。
防具に統一感がある方が見栄えがして強そうに見えます。
それぞれの防具の価格と一式セット価格の目安
防具をバラバラに購入した場合、ざっくりにはなりますが安いものでも下記の値段が掛かります。
- 面:1万円前後
- 籠手:6千円~1万円
- 胴:1万円弱
- 垂れ:5千円~1万円弱
もし、ネットで購入するなら、さらに送料がかかるかもしれません。お店によって違いはありますが目安になると思います。
一方、防具一式をセットで買う場合、いろんな種類のものが売られていますが、初心者向けの防具セットも販売されています。
初心者向けのセットなら面、籠手、胴、垂れの4点で安ければ3万円くらいで購入が可能です。
初心者向けセットの注意点
剣道を習い始めで防具を揃えるなら初心者セットがおすすめですが、注意点もあります。
それは、防具に自分の名前を刺しゅうできない場合が多いことです。
その代わり胴以外には白いタグが縫い付けてあり、ペンなどで名前を書くようになっています。
低学年のうちはタグでもいいですが、高学年になってくると初心者感があり、少し恥ずかしくなってくるかもしれません。
そのため、子供が大きくなって嫌がる場合このタグは取ってあげてもいいかもしれません。
通常は単に縫い付けてあるだけなので、糸を切れば取ることができます。タグの跡もよほど防具が日に焼けてなけば、すぐに目立たなくなります。
最後に
剣道の防具はかなり高価な物なので、全部揃えようとすると安くても5万円くらいは掛かります。できれば失敗せずに選びたいものです。
今回、購入するタイミングや選び方についてお伝えしたので参考にしてもらえればと思いますが、もし予算的に厳しければ中古品を買ったりお下がりをもらう手もあります。
なかなかぴったりのサイズは手に入らないかもしれませんが、出費は確実に抑えられます。
いろいろ工夫して防具選びをしてみましょう。