剣道の試合で子供が勝てず「手の内」を使えるようにしたいけど、どうやって練習したら身に付くか分からなくて悩んでいませんか?
小学生で剣道を始めた私の息子も、道場の先生から手の内を身に付けろとよく言われて練習してましたが、なかなかできませんでした。でも、自宅でいろんな練習方法を試しているうちに段々コツが掴めてきて、今では手の内を使った打突ができるようになったのです。
手の内を使えるようになったことで、息子の打ち込みの冴えが増し、以前より1本になる確率がグッと上がりました。
そこで今回の記事では、手の内ができるようになった我が家の練習法と、手の内ができない原因、さらに手の内が強化されることで得られるメリットをお伝えします。
子供に剣道を強くなってほしくて手の内を身に付けさせたいお父さんお母さんの参考になれば幸いです。
剣道の手の内とは?
剣道では打ち込みの時に「手の内」を使えと言われることがよくあります。なぜなら、上手な人ほど手の内をうまく使いこなしているからです。
この手の内ですが、分かりやすく言うとスナップを効かせた打突のことを言います。打った瞬間に弾かれるように竹刀が戻る動きです。単に竹刀で強く打つだけでなくスナップを効かせることで、手の内が効いたよい打ちになるのです。
小学生でも、剣道の強い子は手の内を使った打ちができていることが多いです。中には低学年でも使っている子を見かけることがあります。できるだけ早いうちから身に付けることができれば、剣道上達の近道になるでしょう。
剣道の手の内を身に付けるための我が家のやり方を紹介
手の内にはコツがいるので、意識して繰り返し練習しないとなかなか身に付きません。
私も剣道をやっていた頃は、手の内の感覚が分からずすごく苦労したのを覚えています。そのため、息子には早くコツを掴んでほしくていろんな方法を試してみたのです。
今まで試してきた方法でおすすめのものを3つ紹介します。
タオルを使う
我が家で最初に取り入れたのは、タオルを使った練習でした。
手順は以下の通りです。
- タオルの片方の端を持ち、手の甲を前方に向ける。
- 手の甲側に手首を曲げながらタオルを前方に伸ばす。
- すばやく手首を戻してタオル手前に引く。
要するに、コマを回すように手首のスナップを使うのです。
手の内は当たった瞬間に竹刀を少し戻す力が重要なので、手首のスナップをうまく効かせなくてはいけません。軽いタオルでスナップを繰り返すことで、スナップの感覚を覚えることができます。
さらに、タオルの長さを伸ばしていくことで、より素早いスナップを練習できます。慣れてくれば何か目標になる物を置いて、タオルではたくようにすればゲーム感覚で子供も楽しく練習できるでしょう。
なお、竹刀を振る時は左手を中心にするので、手の内は左手で効かせます。練習する時は左手で行いましょう。
もし、お子さんんがスナップの感覚がよく分からなかったら、このタオルを使ったトレーニングを試してみて下さい。
フライングディスクを投げる
次におすすめするのがフライングディスクを投げる練習です。
フライングディスクを飛ばす動きには、手首のスナップが重要になります。投げるとき、手首をうまく使わないときれいに飛ばせないたので、自然と手の内の感覚が養われます。
私は子供と公園に行ってキャッチボールのようにディスクを投げ合い、遊びながらスナップの動きを身に付けさせました。遊びながら剣道の練習もできて一石二鳥です。
短い距離でやると、力を抜いてコントロールを意識するので、よりスナップを効かせて投げる感覚がつかみやすいです。さらに、どの角度で手首を曲げて、どのタイミングで指先を離せばディスクがうまく飛ぶのか微調整をするので手全体の使い方がうまくなります。
これができるようになると、重たい竹刀を持っても手首でコントロールできるようになり、自然と手首のスナップが効きやすくなる上に、竹刀を軽く握って指先でコントロールする感覚が身に付きます。
なお、フライングディスクの場合も、右利きの人には難しいですが左手で行うようにしましょう。
子供と楽しく遊びながらトレーニングしたいならおすすめの方法です。
手首のストレッチをする
最後に紹介するのが手首のストレッチです。
剣道では手首の柔らかさが重要で、手首が硬いままだとスナップが効きづらく、うまく手の内が使えません。手首をしなやかな状態にする必要があります。
やり方はシンプルで、両方の手の平を合わせて、指を互い違いにしてギュッと握ります。そして握った手を八の字に回すのです。30秒回したら次は逆回転で30秒回します。最初はゆっくりで大丈夫ですが、慣れてくればスピードを上げて大きく回すといいでしょう。
息子の通う道場では、手首を柔らかくするために竹刀を持って八の字に回す練習をしていますが、まだ手首が硬かいうちは竹刀が重すぎて上手に回せません。息子も低学年の時は苦手で、すごくゆっくり回していました。そこでもっと簡単にできないかと思って家でこの方法を始めたのです。
テレビを見ているときなど、空いた時間に自分のペースでできるのがこの練習のいいところです。おかげで息子は手首がものすごく柔らかくなって、練習で竹刀を持って素早く回せるようになりました。
家でのトレーニングを嫌がるお子さんでも、この方法なら気軽に始められるでしょう。
鍛えても剣道の手の内が使えない原因は?
トレーニングを続けていても、なかなか手の内ができないこともあります。特に、以下のような原因があると、手の内が効かないことがあるので確認しておくと良いです。
手首が硬い
手首が硬いと、いくらスナップを効かせようとしてもうまくいきません。特に小学生のうちはまだ成長途中なので、手首の柔軟性が足りないことが多いです。
私の息子も手首が硬かったので、スナップの使い方が苦手でした。そのため、お伝えしたような手首のストレッチを続けたことで少しずつ柔らかくすることができたのです。
手首が硬いと、手の内に限らず剣道では不利になりますし、怪我もしやすくなるので注意が必要です。できれば早いうちから手首を柔らかくしておいた方がいいでしょう。
竹刀の握り方が正しくない
竹刀の握り方が正しくないと手の内を効かせづらいです。
もし手の内がなかなか出せないようなら握り方を確認した方がいいかもしれません。私の息子もそうでしたが、我流の握り方になる子もいるので、一度親が見てあげるといいです。
まずは道場の先生から教わった正しい握り方をきちんと身に付けて、問題なく振れるようになってから手の内を練習するようにしましょう。
左手を使った振りができていない
剣道の竹刀は両手で握りますが、軸となるのは左手です。力加減はだいたい左手7、右手3と言われています。手の内も左手でかけます。
そのため、左手を使った振りができていないと手の内がうまく使えません。
右利きの子の場合、慣れないとどうしても右手に力が入りやすくなってしまいます。特に小学校低学年のうちは右手に力が入る子も多いので、それが原因でうまく手の内が使えない場合もあるのです。
まずは素振りで左手を軸に使うよう意識しましょう。左手中心の振りができるようになってから手の内の練習を始めるといいでしょう。
子供の剣道が変わる!手の内強化のメリット
手の内が強化されることで得られるメリットは、冴えのある打ち込みができるようになることです。
「ドスッ」という鈍い音がする。打たれた相手は重たい痛みを感じることがある。
・冴えのある打ちの場合
「スパン」という軽い音がする。打たれた相手は、あまり痛みを感じない。
同じように相手に当たっても、技のキレが大きく変わってきます。審判も冴えのある打ち込みの方に旗を上げやすくなるのです。
しかも、冴えのある打ちができていれば余分な力を入れなくてすむので、打ち込みがしやすくなってスピードが上がってきます。
剣道の試合で勝つためには、手の内をマスターして冴えのある打ちができるようになるといいでしょう。
まとめ
我が家では、タオルを使った練習、フライングディスクを投げる練習、手首のストレッチを続けたことで、子供の手の内の感覚が徐々に身についてきました。
これらの方法は家庭で気軽に取り組めるので、日常の中で自然と続けられるのが良いところです。
もしかしたら、すぐに成果がでない場合もあるかもしれませんが、続けていけば徐々にコツを掴めてくるでしょう。ぜひお子さんと一緒に楽しんで取り組んでみてください。