子供が剣道を習っていると、親としては早く上達してほしいと心から願うものです。
しかし、なかなか試合で勝てないと不安になったり、どのように上達させてやれば良いのか悩んでいるお父さんやお母さんも多いことでしょう。
そこでこの記事では、子供が剣道で上達するための方法と上達しない理由をお伝えし、さらに我が家のサポート方法も紹介します。
剣道が上達する方法とは?
剣道は人それぞれで上達するスピードがかなり違います。
ものすごく時間が掛かる子もいれば、短期間で一気に強くなる子もいるのが実情です。
小さいうちは体の成長の差も影響しますが、やはり一番は練習でしょう。
どうすれば剣道が上達するのか、下記にてお伝えしていきます。
基本動作を繰り返し練習する
どんなスポーツにも共通して言えるかもしれませんが、基本動作を繰り返し練習することは非常に重要で、剣道を上達させる上で欠かせない要素と言えます。
正しい姿勢や足さばき、竹刀の振り方などこれらを確実に身につけるためには、日々の反復練習が必要です。
例えば、面を打つ際には、体幹を安定させ、踏み込む際には適切なバランスを保ちながら、相手に向かって力強く振り抜く動作を何度も練習することで、正確で力強い面を身につけることができます。
基本動作をしっかりとマスターすることで、実戦において自然に動けるようになり、より難しい技術を習得する土台ともなります。
また、基本動作を何度も何度も練習することで、集中力や忍耐力、精神力なども養われるため、メンタルの鍛錬にも繋がります。
正しい構えと正確な動きの重要性
剣道では正しい構えと正確な動きがとても大切です。
正しい構えをとることで、重心のバランスを保ちつつ有効な打突ができるだけでなく、相手に対して威圧感を与えることができます。さらに、攻撃と守りの切り替えを素早くすることができます。
また、正確な動きは、特に技を確実に繰り出すために必要不可欠です。
例えば、正しい構えをとらずに技を打つと、力が抜けたり抑えが効かなくなり、審判に一本をあげてもらいにくくなりますし、相手に的確に打突を当てるためには正確な動きは欠かせません。
この二つをしっかりと身に付けておくことで、より効果的に打突を決められるようになります。
そのため、これらの基本を徹底的に練習することがスキルアップに繋がると言えます。
先生のアドバイスをしっかり聞く
先生のアドバイスを真剣に受け止め、それを実践に移すことも大切です。
先生はその豊富な経験から、剣道が上達するための貴重なアドバイスや本人が気付かない問題点を指摘してくれるため、素直に実践することで結果に現れやすいと言えます。
また、先生は子供たちの個々の特性や課題を把握しており、その子に合った的確なアドバイスを提供してくれます。
さらに、先生からのアドバイスを受け入れる姿勢は謙虚さや向上心を示すことにも繋がり、それが剣道の精神力の向上にも繋がります。
剣道を習う者にとって、先生からのアドバイスを大切にし、それを実践することが上達への最短ルートと言えるでしょう。
剣道が上達しない理由
思ったように剣道が上達しないのなら、何か原因があるはず。
単に長く剣道の練習をしたからと言って強くなるとは限りません。
なぜ強くなれないのか理由をきちんと把握し、改善することが成長への第一歩と言えます。
伸び悩む人にありがちな理由を下記にて解説します。
試合経験が少ない
剣道において、試合経験が少ないとなかなか上達しづらいと言えます。
理由としては、実戦を重ねることで臨機応変な対応や洞察力、プレッシャーに耐えるメンタル、そして相手との間合いや攻防のリズムを学ぶことができるからです。
練習では得られない部分を実践では身に付けることができます。
また、試合の中で気付いた失敗から学ぶことで、自己分析や改善点の発見ができ、それが上達に繋がると言われています。
そして、強い相手と繰り返し試合をすることで、多くの経験値を増やし自信を付けることにも繋がります。
基本が身に付いた後は、たくさん試合をこなしていくといいでしょう。
もし、試合に出るチャンスがもらえない場合でも、稽古の中で試合をすることができます。
とにかくたくさんの試合を積極的にこなし、自分の中に経験値を積み上げていきましょう。
我流の剣道を身に付けてしまう
練習をしているうちに、自分なりの打ち方や体の動かし方をしてしまう場合があります。
習い始めのうちは、ついつい先生から教わったやり方より自分のやりやすい方を優先してしまいがちです。
しかし、我流ではいつまでたっても上達できません。
例えば面を打つ際、竹刀を早く相手の面に届かせたい気持ちから手だけで打ってしまおうとすることがあります。
初心者でよく見られる動きで、本人は早く面が当たったように感じますが、この打ち方では実は一本が上がりづらいです。本来はしっかりと足を踏み込んで打つ動作が正解です。
先生からのアドバイスや練習の一つ一つには、それぞれ上達するための意味があります。勝手に違うことをしてしまえば、上達の遠回りになるどころか、間違った動きが身に付き成長を妨げてしまいかねません。
メンタルの弱さ
メンタルは剣道の強さに大きく影響を及ぼします。
例えば、弱い気持ちで試合に臨んだ場合、相手に主導権を握られてしまい受け身の剣道になってしまいます。受け身になると常に相手ペースで試合が進み、自分の得意な技が出しづらくなります。
また、試合でよくある合い面(面を同時に打つ)の際にスピードが鈍ってしまい、競り負けてしまいます。
この他にも剣道では強いメンタルを必要とする場面がたくさんあります。
「必ず相手に勝つ」という強い心を持てるよう、日々の練習でしっかりととメンタル強化に励みましょう。
我が家のサポート方法
子供に剣道を強くなって欲しいなら、道場で先生から教えてもらうだけでなく親のサポートもとても重要です。
私が子供にしてきたサポートについて紹介します。
日常生活でのサポート
剣道の練習は肉体的にも精神的にも鍛えていきます。強いチームになると時には逃げだしたくなるほど厳しい練習をすることもあるでしょう。
そのため、親は子供の練習に理解を示し、気遣ってあげることが大切です。
例えば子供が疲れていれば、自宅でマッサージをしてあげることで身体のケアをサポートすることができます。
また、積極的に会話をすることで子供とのコミュニケーションを深め、メンタルサポートをすることもできます。
私の場合、よくお風呂場で体の痛いところをマッサージしてあげながら、たくさん話をしていました。その日道場で教わったことを聞いたり、練習が辛かった時は励ましたりもしました。
もし、道場と自宅でオンオフで切り替えたいのなら、逆に自宅では剣道の話は全くせず、心が休まる時間を提供してあげるのもいいでしょう。
子供の様子を観察し、その子に合った的確なサポートをしていきましょう。
子供と一緒に練習をする
剣道をより早く上達させるには、道場での稽古だけではなく自主練も必要になってきます、
その際、親も一緒に練習に付き合ってあげると効果的です。
素振りや足さばきなど、一人でできる練習もありますが、打ち込みの練習など相手が必要なものもあります。
さらに親が見守ることで子供の自主練に対する意欲もグッと増します。
一人で黙々と練習するには強い気持ちが必要ですが、見てもらうだけで前向きになり、お父さんやお母さんに褒めてもらおうと一生懸命になることでしょう。
私は時間のある時はできるだけ子供の自主練に付き合うようにしてきたので、子供のテンションも上がり楽しそうに練習をしていました。
ときには、道場で教わった技を自慢げに見せてくることもありました。
親も一緒に取り組むことで子供のやる気が大きく変わってきます。
ポジティブな声掛けをする
子供のモチベーションを上げるためには、親のポジティブな声掛けは欠かせません。
親が子供に対して「頑張っているね」といった励ましの言葉を一言かけるだけでも、子供の自信ややる気、自己肯定感を引き出すことができます。
練習に高いモチベーションで臨むことができ、さらに親に認めてもらいたくて剣道に取り組み姿勢が変わってきます。
逆に、厳しい批判や否定的な言葉を言ってしまうと、子供のやる気が低下してしまうので、私は絶対に言わないよう気を付けていました。
日々の練習で子供の良いところを見つけて、ポジティブな声掛けをすることを意識しましょう。
最後に
剣道は上達に差が出やすいスポーツです。自分の子供がなかなか上達しないと親としては心配になってくるでしょう。
しかし反対に、上達するコツを知り、上達しない理由を知ることでメキメキと伸びていく可能性も大いにあります。
今まで全然試合で勝てなかった子が、急に別人のように強くなったのを何度も見てきました。
子供を強くしてあげたいのなら、親がしっかりと今の子供の状態を把握しサポートしてあげることが大切と言えるでしょう。